おうちで映画時間。

アマプラなどで見た映画の感想を書いています。

映画感想『シックス・センス』今度こそ救いたい、ただ一心で。

 

シックス・センス』1999年

 

精神科医の男性マルコムは、かつて救えなかった子どもに撃たれてしまう。

その後、マルコムはひとりの訳ありな少年コールと出会う。

コールには、死者の姿が見えるという特別な力があった。

その力に悩むコールを救うため、マルコムは立ち上がるのだが…。

 

とても面白い作品だと思いました。

というのも、前半と後半で『幽霊に対しての接し方』が変わる

二部構成のような作りになっていたからです。

そして、ラストの展開は少し読める部分もありましたが、

伏線などの回収が見事で「おお!!」とうなってしまうほどでした。

悲しいけれど、とても優しくて、美しい物語ですね。

 

今目の前にいる少年コールを救うことで、

かつて自身が救えなかった子どものことも救えるはずだ、と考えるマルコム。

とても優しい主人公だと思いました。

最初はマルコムを信用しなかったコールも、一緒の時間を過ごすうちに、

だんだんと心を開くようになり『幽霊が見える』ことを打ち明けます。

 

コールにとって、その悩みを打ち明けることはとても大きなことで、

マルコムにそっと打ち明けるこのシーンはとても印象に残りました。

コール役の役者さんのお芝居が本当に胸に来るんです。

 

マルコムはコールの言葉を最初は真摯には受け止めません。

というのも精神科医なので、幽霊の存在を信じられないわけです。

だけれど、かつて救えなかった子どもの音声記録をきっかけに考えが変わります。

ここから始まる、物語第2部が本当に面白い。

 

怖がっていた幽霊に対して、向き合い始めるコール。

それによって微妙だった母との関係性も良好になり、

コール自身の生活もどんどん上向きになっていく。

 

マルコムによって救われた子どもコール。

彼らの別れのシーンでは涙が止まりませんでした。

嘘でもいいからまた明日って言って。

ラストまで見ると、このコールの言葉がさらに泣けてきます。

コールは最初からすべてを知っていて。

マルコムは最後の瞬間までなにも知らない。

残酷で、だけれどとてもあたたかい関係性だと思います。

 

物事は見方を変えたら、新しい道が見えてくる。

そんなふうに思いました。

 

見る前までは怖い映画なんだと思っていたんですが、

全然印象が違って、本当にびっくりしました。

こんなに心温まる映画だったとは…!!