おうちで映画時間。

アマプラなどで見た映画の感想を書いています。

映画感想『ワンダー 君は太陽』ヘルメットを被って暮らす少年は。

 

ワンダー 君は太陽』2018年

 

遺伝子疾患で生まれてから27回も手術を受けている10歳の少年オギー。

その容貌からいつもヘルメットを被って生活しているオギーだが、

小学校5年生となったある日、初めて学校に行くことを決意する。

そんな学校にはイジメっ子も、友人もいて…。

 

学校って複雑な環境ですよね。

オギーの生い立ちとは関係なく、大小様々なイジメの形があって…。

小中高となにかとイジメられていた私は、

この映画を見て、懐かしい学校生活を思い出しました。

と同時に、オギーの持つ強さがとても眩しく感じて。

それはまるで太陽のようでした。

 

なにかから隠れるようにヘルメットを被って暮らしていた少年オギー。

そんな彼が、勇気を出して学校に行くことを決意。

そこにはオギーを遠巻きに気味悪がる子どもたちがいて。

直接嫌悪感を剥きだしにしてイジメてくる子たちもいて。

そして。オギーと心通わせる良き友人になってくれる子もいます。

 

学校って小さな宇宙みたいだ。

いろんな特徴のある惑星があって、

その数は多すぎて全部把握することはできない。

そんな中で、目立つ星がちらほらあって。

それはきっと地球だったり月だったり、はたまた太陽だったりする。

オギーは、とても明るくて、そして賢くて。彼の周りには笑顔が絶えない。

彼は間違いなく太陽で。

眩しすぎて触れられない、触れるのが怖い人もいるのだろう。

 

この映画はとても面白い構成になっていました。

主人公の『オギー』、姉の『ヴィア』、オギーの友人『ジャック』、

姉の親友『ミランダ』の4視点が描かれています。

誰がなにを、誰に対してどういう感情を持っているのか。

繊細な心が短い時間で描かれていて、より一層映画に深みを与えてくれています。

見る人によって、誰に感情移入するか分かれそうで面白そうです。

それに、見る時期によっても感情移入の対象が変わりそうだなぁ、と。

初見の私は、なんだかミランダに感情が動かされました。

 

学校で友人ができて、苦しいことがあってもイジメっ子にも負けず、

友だちとケンカもして、心身ともに成長していくオギーの姿が素敵です。

お姉ちゃんも、家族も、友人もみんな優しくて、心がぽかぽかします。

オギーだけじゃなくて、もうみんな太陽!!って感じです。

 

ヘルメットがなくても前を向くオギー。

その一歩踏み出す勇気を見習っていきたいな。