おうちで映画時間。

アマプラなどで見た映画の感想を書いています。

映画感想『デイ・アフター・トゥモロー』もしも氷河期が来たら。

 

デイ・アフター・トゥモロー』2004年

 

気象学者のジャックは、温暖化の影響で将来的に地球は氷河期に突入すると予見。

しかし、数百年、数千年後だと思われたその現象はわずか数日で起こり始め。

世界各地の異常気象の中、ジャックやその息子サムのいる地域にも危険が訪れるのだった…。

 

自然の驚異の前には人間はとても無力で、

だけど、人と人の助け合いはとても強い力を持っている。

昔一度見たときはなんとなく見ていたデイ・アフター・トゥモローですが、

改めて見ると、自然災害の怖さがこれでもかと描かれていて身震いしました。

 

地球温暖化の影響で結果的に氷河期に突入していくという物語。

巨大なヒョウに、洪水、いくつも発生する竜巻など、

恐ろしい自然の驚異が世界各地を襲う様子は、目を覆いたくなるほど。

最終的に吹雪になり、街も人も容赦なく凍り付いていく…。

想像しただけで恐ろしい光景です。

 

パニックに陥る人々、その裏でどうにかしようと闘い続ける専門家たち。

離ればなれになる家族。助け合う人々。知識をしぼり生き残ろうとする者たち。

それぞれの闘いが、あちらこちらで描かれていて、

一種のドキュメンタリーを見ているような気分になります。

 

気象学者のジャックと妻、その息子サムの3人は、

様々な事情によって離れた場所にいます。

「必ず迎えにいく」と息子と約束するジャックの決意は固く、

下手すると凍死してしまうという状況の中、遠くNYにいる息子の元に急ぎます。

この親子の絆がとても良かった。

仕事人間で息子との時間をあまり持てていなかった父親ジャックが、

極限の状況で息子に会いにいく。

無謀だし危険だし、本当だったらやめたほうがいいことなのだろうけれど。

それでも大切な家族に会いに行く。

自分が同じ状況だったらどうしているだろう。

明日どころか、数時間、数十分後の未来もわからない中、遠く離れた場所に大事な人がいたら…。

自分も、同じことをするかもしれない。

 

特に印象に残ったシーンがあります。

それは息子サムたちや大勢の市民が避難していた図書館での出来事。

「南に行けば助かるかもしれない」と吹雪の中、外に出ていく人々の群れ。

父からのメッセージにより「外に出たら凍死する」と人々を押さえようとするサム。

だけれど、群衆は「南に行けば」を信じ切って足を止めません。

サムがまだ高校生の子どもだから、聞く耳を持つ人がほぼいなかったのかもしれないですし、

南に向かって外を歩く人々を見て集団意識が働いたのかもしれません。

 

このシーンがとにかく印象に残りました。

大事なときに、自分の人生が左右されるときに、なにを信じればいいのか。

あまりにも難しい瞬間だな、と思ったからです。

私はいろいろと想定外のことが起きるとすぐパニックになってしまうので、

このとき冷静でいられたサムは本当にすごいと思いました。

 

さて。最後まで映画を見て思ったことがありまして。

途中で東京千代田区が出てくるんですが、

なんというか…、解像度が低い!!

最近の映画だとそういうことも少なくなっていると思うんですが、

「あ、あれ?東京千代田区って、こういう感じだっけ…?」と思ってしまって。

いやー、あまりにもファンタジー東京すぎた。

でもそういう部分も味があっていいのかも。