おうちで映画時間。

アマプラなどで見た映画の感想を書いています。

映画感想『ゼロ・グラビティ』宇宙でたったひとり。

 

ゼロ・グラビティ』2013年

 

地球から離れた宇宙で船外活動をしていた宇宙飛行士たち。

そんな中、ロシアによって爆破された人工衛星の破片に襲われることに。

仲間のひとりは破片にぶつかり、残された女性宇宙飛行士のライアンと、

ベテラン宇宙飛行士のマットは、果てしない宇宙に放り出されてしまう…。

 

宇宙って怖い。

小学生くらいから漠然と思っていることです。

宇宙の外にはなにがあるのか。宇宙の端っこはどこにあるのか。

テレビで見かけた事象の地平面のエピソードも恐ろしくて。

とにかく宇宙という未知の世界に恐怖を感じるのです。

だけれど、同時にとても惹かれる。

宇宙って怖いけれど魅力もいっぱいあって、なんだか不思議です。

そんなことを思い出しながら、映画を見てみました。

 

なにもない宇宙に放り出されて、生き残っているのはふたりだけ。

そんな絶望的な状況でも決してあきらめずに地球に生還しようとする。

だけれど、その道の途中にはいくつもの困難が待ち構えていて。

足りない酸素、ISS内の火事、燃料切れの宇宙船…。

ライアンがパニックになってしまうのも当然だな、と思いました。

自分だったら泣きわめいて、即酸素0の状態になってしまいそう…。

 

そんな初任務でパニック状態のライアンを支えてくれたのは、

ベテランの宇宙飛行士マットでした。

マットが本当に本当にかっこよくて優しくてよかった…!!

不安にさせないように常に優しく声をかけてくれる姿、かっこよかったなぁ。

そして自分の命を犠牲にしてライアンを助けるマット。

どんどんと遠くへと離れていってしまう中、

それでもライアンを気遣って、最後までアドバイスをして励まし続ける。

マットだって、絶対怖いはずなのに。そのタフさと優しさに涙しました。

 

ずっと「ひとりじゃできない」と思っていたであろうライアン。

つかの間の休息ではまるで胎児のようにまるまっていました。

なんだか私には、ここからライアンは生まれ変わるんだ、と思い、

物語の続きがどんどん気になってきました。

広い宇宙でマットとした「絶対に地球に生還する」という約束。

それを守ろうと、ライアンはひとり宇宙を旅します。

 

ひとりぼっちのライアン。ここに彼がいてくれたら。

ふたりだったら言葉を交わせるし、冗談で気を紛らわすこともできる。

どうしてもくじけそうになったとき、現われてくれた彼。

奇想天外な方法で、ライアンを励ましに来てくれたあのマット。

ほんっとうにどこまでもかっこよすぎる男でした!!

 

1時間30分という短い映画ですが、

これでもかというほど最悪なトラブルが詰まっていて、

目を離す隙がいっさいありませんでした。本当にハラハラした…。

ものすごく真剣に見てしまったのは、やっぱりその映像のすごさもあったと思います。

「どうやって撮影しているの!?」と驚くくらい、本当に無重力感が。

ぐるぐると絶え間なく回る映像にびっくりです。

でも映画館で見ていたら絶対に酔っていた自信があります。

 

さて。

ライアンは無事地球に生還できたと思いたい。

だってあんなにがんばっていたんだから。

だけど、マットの件を見てしまうと、

果たしてこれはライアンにとっての現実なのかな?

とも思ってしまったりします。

 

それから。

こんなに少人数の映画は初めてみたので新鮮でした。

だってほぼライアンひとりの映像だから。映画ってすごいなぁ。

そして。宇宙って美しくも怖いなぁ。