おうちで映画時間。

アマプラなどで見た映画の感想を書いています。

映画感想『ホリデイ』人生の主役になるために。

 

『ホリデイ』2007年

 

彼に浮気されてしまった、ロスで映画予告制作会社を経営するアマンダ。

想いを寄せる男性が婚約したことにショックを受けるロンドンで編集者をしているアイリス。

ある日、ふたりはひょんなことから2週間限定でお互いの家を交換することになり…。

 

 

なにかに迷っているとき。一歩踏み出したいと感じているとき。

見たくなる映画だなぁ、と想いました。

 

『失恋』という出来事によって大きく傷ついたアマンダとアイリス。

ストレスが爆発して長期休暇を取って、まったく違う環境で暮らすことを選んだふたり。

その行動力が、ふたりの運命を大きく変えていきます。

アマンダとアイリス。ダブル主人公で描かれる作品なので、見応えもすごい。

アマンダのターン、アイリスのターン、とくるくる変わる物語構成は、

見ていてまったく飽きません。

おまけにそれぞれ違う環境にいるのに、人間関係が絡み合っていて、

最終的に大収束していく感じが見ていてスッキリ感があってよかったー!!

 

『家を、暮らしを交換する』っていう設定がもうすでに面白い。

大豪邸に住むアマンダ。

かたや、田舎の可愛らしいメルヘンハウスに住むアイリス。

2週間とはいえ大豪邸を手に入れたアイリスのはしゃぎっぷりや、

自分で望んだ場所といえども、なにもなくて暇をしてしまうアマンダ。

ギャップ差がおもしろいです。

 

そんな彼女たちですが、2週間の中で素敵な出会いが待っていて。

アマンダはアイリスの兄と恋をして。

アイリスは近所の映画脚本家のお爺ちゃんや作曲家の男性と出会い。

それぞれがだんだんと『自分の人生』を取り戻していく様が描かれていきます。

この作品の素敵だな、と思ったところは、

主役であるアマンダとアイリス以外の登場人物たちにも

しっかりと物語があり、彼らの人生も救われていくということです。

みんなが幸せになる映画で、ラストのほうはほっこり具合に泣いてしまいました。

 

人生ってうまくいかない時期もあったりしますよね。

私はすぐに落ち込んで「ああ、なんで自分はこんなにダメ人間なんだろう」

と自分を責めてしまうんですが、一度こうなるとなかなか抜け出せない。

アマンダやアイリスのように、思い切って違う環境に身を置いてみるのって

リフレッシュにもなるし、新しい自分に出会えるチャンスなのかもしれない。

 

行き詰まったとき、ほんのちょっといつもと違う行動をしてみる。

たとえば、入ったことのないカフェに行ってみたり、知らない本を読んでみたり。

そういうちょっとしたことでも人生って変わるのかもしれない。

人でも物でも、人生って『出会い』から始まると思うから。

そんなことを教えてくれた映画でした。

 

作中のアマンダのセリフ『ストレスによって女性は老け込む』。

不思議なことに、アマンダの環境と心身が良くなっていくと、

どんどん若返っていっている気さえしました。すごいなぁ。

 

最後に、私が一番好きだったシーンを。

アマンダと、アイリスに兄、そして2人の子ども。

4人で子ども部屋のテントに寝そべるシーンが好きです。

なんだか心がぎゅっとなって泣けてくる。

本物の家族じゃないけど、あの瞬間4人は家族だったのかなって。

 

ハッピーエンドな雰囲気で終わった映画でしたが、

彼女たちのその後がどうなったのか気になりすぎます。

それぞれの職業も親和性が高そうだし、

きっとなんだかんだいい感じに関係は続いているのかな。

 

私もなにか新しいことに挑戦してみよう!!