おうちで映画時間。

アマプラなどで見た映画の感想を書いています。

『ゆれる人魚』ちょこっと感想。

 

ゆれる人魚』2015年公開

 

人間の男を食べる人魚の姉妹は、ある日ひょんなことから陸へと上がる。

ストリップショーが行われるナイトクラブで歌やダンスを披露することになった姉妹は、一躍人気者に。

そんな中、人魚である姉は人間の男に恋をしてしまい…。

 

ダークな雰囲気が漂う今作ですが、

気分が落ち込まないでいられるのはミュージカル映画だからでしょうか。

たびたび挟まれるミュージカルシーンや、

ナイトクラブで演奏される洒落たミュージックに惹きこまれます。

 

ホラー+ファンタジー+ミュージカルという、

いろいろな要素がいい具合に混ざり合って、独特な世界観になっています。

派手というわけじゃないけれど、映像もとても美しくて素敵です。

 

映画のヒロインたちであるふたりの人魚の姉妹はとても無邪気で、

大人びているようでまだまだ子どもという雰囲気。

が、恋を知り、お酒を飲み、タバコを体験し、

知らず知らずのうちに大人への階段を昇っていきます。

少女から大人へ。

一瞬で過ぎ去ってしまうような儚い時間が描かれているように感じました。

 

エロティックなシーンがとても多い印象の今作。

ですがまったく下品に感じず、むしろなんだかとても美しく退廃的。

なによりヒロインである人魚の姉妹が神秘的で妖艶で見惚れるほど。

魚のヒレに、鋭い牙、人語ではない言語で話す様、

そういう人間ではない部分もとても魅力的に映るのは、

人魚の魅力に取り憑かれてしまったからかもしれません。

 

陸に上がった人魚たちは楽しさも悲しさも学びます。

ラストシーンは涙とともに、やるせなさがこみ上げてきました。

 

はたして人魚の姉妹は幸せだったのかな。

メリバ好きなので、展開はとても好みでした。